FXの注文方法をマスターしよう〜応用編〜
応用編の注文方法を見てみよう
「FXの注文方法をマスターしよう〜基本編」では、「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」という3つの注文のしかたをマスターしていただけたかと思います。また、この過程でだんだんわかってきていただけたかと思いますが、FX取引における注文は、以下の3つのうちのいずれかになります。
①ポジションを持つためのエントリー注文
②思い通りに利益がとれそうなときの確定注文
③相場が予想と逆方向に動いてしまったときの損切りのための注文
これから紹介するのは、これらの過程を自動で行うことができる便利な注文方法です。

OCO注文
OCO注文の「OCO」は「One Cancel Other」の略で、2種類の注文を同時に出しておき、どちらかが先に成立したら、もう一方の注文はキャンセルする、という注文方法です。為替の動きがどうなるか見通しが立たず、上がったらその時点で利益にしたいし、下がったら早めに損切りしたい・・・というような場合にとても役立ちます。
具体的には、1ドル=100円のときに米ドル円の買いポジションを建てたとします。これが1ドル=102円になったら即売って利益を確定したい、99円に下がっても即売って損切りしたいという場合、102円で売り指値注文・99円でストップ注文という両方の注文を出しておいて早く実現したほうが実行される、というようなものです。また、このOCO注文は決済注文だけでなく、新規注文でも利用できます。
IFD注文
IFD注文の「IFD」は「IF Done」の略で、こちらも2種類の注文を同時に出しておく注文方法という点ではOCO注文と同じなのですが、IFDの場合は「新規注文」と「決済注文」の組み合わせです。新規注文と決済注文の両方を同時に出しておき、まず新規注文の条件を満たす状況になったら新規注文が発動し、その後決済注文の条件を満たす状況になると決済される、といったように、すべて自動で行ってもらえる非常に便利な方法です。
具体的には、米ドル円の通貨ペアで1ドル=99円のときに買って、102円になったら売りたいという場合、1ドル=99円でドルを買う新規注文を出すときに「102円になったらドルを売る」という指値の決済注文も出しておきます。その後レートがそのように動けば、自動的に新規注文から決済注文までやってくれる、というわけです。また、指値注文だけでなく損失が出た場合のストップ注文も組み合わせることができるので、リスクコントロールという意味では新規の指値注文と決済のストップ注文を組み合わせるのがおすすめです。
IFO(IFDOCO)注文
IFO注文とは、上記の2つの注文方法、IFDとOCOを組み合わせたもので、IFDOCO注文、略してIFO注文と呼ばれています。これは新規注文が約定した時点で、あらかじめ設定しておいた利益確定と損切りの両方のOCO注文が自動的に発注される、という夢のように便利なシステムです。
IFD注文では、決済を指値注文にしておくと値動きが予想と逆行した場合の損切りは自分で行わなければなりませんし、逆にストップ注文にしておいた場合は利益確定を手動で行う必要があります。しかし、このIFO(IFDOCO)注文なら決済について両方の注文を出しておけるので、まさにIFDとOCOのいいとこ取りの注文方法と言えるでしょう。
