FXの仕組みを知ろう!「為替レート」はどうして動くの?

FXの仕組みを知ろう!「為替レート」はどうして動くの?

為替レートが動く理由

為替レートの変動を利用して利益を得るのがFXですが、為替レートはなぜ動くのでしょうか。そして具体的にはどんな要因で変動するのでしょうか。
例えばスーパーで野菜を買うとき、日によって値段が違いますよね。自然災害の影響や物流のトラブルなどで仕入れが少なくなると野菜の値段は上がります。これはその野菜を欲しがる人の数「需要」に対して「供給」が少なくなるためです。為替レートに関しても、モノが野菜からお金に替わるだけで、これとまったく同じことが起こります。為替の世界では、2国間の力関係によって強い方の通貨が多く買われるため需要が上がり、弱い国の通貨は多く売られて需要が下がるという現象が起こっています。 人気が高いものは値段も高くなり、人気がないと値段が安くなるというすべての商品に共通する一般的な価格変動が為替レートにもあてはまる、と覚えておけば簡単ですね。では、為替相場において具体的にレートを動かす要因とは何かを見てみましょう。

為替レートの変動要因

①景気動向

景気がいいと株価や金利が上昇することが期待され、その国の通貨を多くの人が欲しがるためレートが高くなります。逆に景気が悪くなると売られやすくなり、通貨の価値が下がります。経済指標の発表はこのように為替相場を動かす大きな要因となります。

②金利および物価

お金は低金利通貨の国から高金利通貨の国へ流れる傾向にあるため、金利が高い国の通貨はたくさん買われてレートが上昇します。金利の上下は、例えば物価が上がりすぎてインフレになると中央銀行が金利を引き上げるなど、物価とも密接な関係があります。

③国際情勢(地政学リスク)

戦争やテロなどの国際情勢も為替レートの変動要因になります。国内でテロや内戦が起こっているような政情の不安定な国の通貨は売られやすく、安定している国の通貨のほうが強くなります。

④国際収支

経常収支や資本収支によって発生する実際の需要も為替変動の要因になります。その国の経常収支が黒字で受け取った外貨を自国通貨に換える必要が増える、あるいは資本収支において流入の方が多い状態であるような場合には、その通貨は強くなります。

⑤為替介入

為替レートの急激な変動を抑えたり、過度な通貨高/安を正したりするために金融当局が為替介入を行うことがあります。数カ国が連携して協調介入を行う場合には、特に為替相場の流れが大きく変わることになります。

⑥要人発言および動向

大統領や財務長官、首相、日銀総裁など、各国の要人の発言や動向で為替が動くこともあります。近年では2017年にトランプ大統領が公約通りの制作を実現できるかは疑わしいとの見方が強くなると共に、米ドル円は円高に傾きました。

⑦投機的要因

ヘッジファンドや政府系金融機関などの機関投資家が大量の資金を投入して取引を行うと、外国為替市場に占める取引量の割合が大きいため、為替相場の変動を引き起こします。

⑧テクニカル要因

取引に参加しているトレーダーたちがテクニカル分析を行って、それに基づいた取引をすることで、その売買動向が市場をリードすることがあります。重要な経済指標の発表がなく、目立つニュースもない場合に起こりやすい事象です。