FXが選ばれている理由「レバレッジ」とは?

FXが選ばれている理由「レバレッジ」とは?

レバレッジとは?

レバレッジとは、少額の証拠金を差し入れることでそれを元手に大きな資金を取引することができる仕組みのことです。「てこの力、てこの作用」を意味する英語の「leverage」がもとになっていて、小さい力で大きなものを動かすという意味ではまさにFX用語のレバレッジもてこの原理のようなものと言えます。
例えば、レバレッジ20倍で取引をする場合、投入できる資金の10倍の額の取引が可能になります。1ドル=100円のときに1ドルを買うには100円が必要ですが、5円を証拠金として差し入れることで1ドルを買うことができるということです。100円差し入れるなら20ドル、10万円なら2万ドルを動かすことが可能になるため、レバレッジを使って取引をすることで少ない投資資金で多額の利益を期待することができるというわけです。

レバレッジ取引の具体例

では、具体的にレバレッジ取引を使った例を考えてみましょう。例えば通常の取引では、1ドル=100円のときに5万円でドルを買い(500ドル)、1ドル=120円になったところでその500ドルを売ると6万円になって1万円の儲けが出ますが、これをレバレッジ10倍で取引を行って5万円を証拠金として差し入れた場合、50万円分の取引が可能になるため、5,000ドルを買うことができます。そして1ドル=120円になったところで5,000ドルを売ると60万円になり、10万円の儲けが出るということです。つまり同じ取引をして、10倍の儲けが出るというわけですね。
レバレッジの倍率は儲けの倍率に比例するため、上記の例をレバレッジ25倍で取引していたら25万円の儲けが出ていたことになります。実際には手数料その他が差し引かれたり、売りから取引を開始した場合は1万円分の損失が出たりするなど、いくつかの条件によって倍率とピッタリそのまま同じ利益になるわけではありませんが、少額の証拠金を元手にすることで大きな儲けが期待できるのがレバレッジというシステムであると覚えておきましょう。

レバレッジの注意点

ここまでの説明だと、レバレッジを使うといいことづくしのような感じがします。レバレッジの魅力によってFXに手を出す人も少なくありません。しかし、ここで忘れてはならないのは、レバレッジの倍率に比例するのは「損益」です。利益だけではなく、損失も同じ倍率で大きくなります。
例えば上記の取引をレバレッジ25倍で行っていた場合、円安に動いて本来10,000円の利益が出るはずが250,000円の利益になるのは喜ばしいことですが、仮にここで1ドル=100円だったものが1ドル=80円になったとしましょう。すると125万円で買った1万2,500ドルが100万円でしか売れなかったということになり、25万円分の損失が出ます。レバレッジを利用していなければ1万円の損失で済んだところが25万円を失うことになってしまうわけです。さらに、レバレッジ25倍で50,000円を証拠金として入れて125万円の取引をする際、証拠金を差し引いた120万円は借りたお金であることも覚えておかなければなりません。
FXで資産を失う人の多くはレバレッジの無茶な利用が原因とも言われています。日本では投資家を保護する目的でFXのレバレッジは25倍までと決められていますが、特に慣れないうちはレバレッジをかけずにやるか、あるいは利用したとしても2〜3倍にとどめておくほうがいいでしょう。